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A5判.上製本.貼ケース付き 定価 上・下巻セット 6000円(税別)
周防書房より、復刻刊行 |
| 本文よりの抜粋 |
武人の徳操 上巻
第七節 雅懐
第七例 利腕と一発
明治十年西南の役に官軍と賊軍が入り乱れて大激戦中の出来事である。
勇敢なる賊兵の一人が電信柱によじ登って電線を切断しようとして居た。
之を発見した官軍はすは一大事とばかり一斉に小銃を向けたが一発として命中しなかった。
すると此時、当時陸軍少佐、後に有名な村田銃を発明して特に男爵を賜った村田経芳が、「よし俺が撃ってやる」と傍らの兵士の銃を借りて、じっと照準を定め、轟然一発放つと、電柱の賊兵は忽ちもんどり打って墜落した。
然し其の男は間もなく起き上がって、味方の陣地に駆け込んでしまった。
「少佐殿、惜しい事をされましたね」と傍らの部下の兵士の残念がって声をかけると、「いや官軍包囲の中にあって唯一勇敢にも電線を切断しようとした健気な振る舞い、敵ながらも天晴れじゃから、一命だけは助けて右の利腕に一発見舞ってやったのじゃハ・・・」と笑って答えた。
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注 意 |
上記の内容見本は、当用漢字・現代かなづかいに改めて表記してありますが、復刻本に関しては、原本をそのまま忠実に再現しておりますので、お間違いありませんようご注意下さい。
尚、一部表現に、また歴史認識等が現在と異なる部分がありますが、資料としての意味から、内容には一切手を加えておりません。御了承お願いいたします。
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